私はお客様のご要望がございましたらラウンジで演奏いたします![]()
(基本的にはご要望がないとラウンジには行きません。)
そんなとき、お客様より
「『トロイメライ』を弾いてください。」
とリクエストされることもしばしば。
「トロイメライ」とは、シューマンのピアノ曲です。
有名な曲ですので、皆様もきっとどこかで耳にしたことが
あると思います。
そのたびに
「それはまたの機会に。」
と逃げていたのですが、あまりにリクエストされる回数が
多いので、重い腰をあげて練習をはじめた次第です。
実は、私はどうもシューマンの作曲した曲が苦手なのです![]()
いや、聴くのは好きですよ。
弾くのが苦手なのです。
トロイメライは技巧的にはそれほど難しい曲ではありませんが
私が弾くと、あの夢見るような旋律が「ただ楽譜にそって音を弾いているだけ」
になってしまうのです。
トロイメライだけでなく、大学の頃試験で弾いた
「ピアノソナタ 第2番 ト短調」も散々な出来でした![]()
(この曲は、『のだめカンタービレ』の中で、主人公が
コンクールで演奏していますね)
ピアノソナタの方は技巧的にも難しいのですが、それよりも
やはり、内面的なものを上手く表現できずに
「なんだかなー。」としっくりこなかった記憶があります。
他にもシューマンにまつわるエピソードといえば
卒業試験で何を弾きたい?
とピアノの先生にたずねられた際
「シューマンの『幻想曲』が弾きたいです。」
と、恐いもの知らずの発言をし
先生に
「・・・あの曲は、非常に高度なテクニックと表現力を要するのよ。
シューマン独特の精神世界が広がっているし・・・。
あなたにはムリです。」
と断言されたという、苦々しい思い出がございます。
(結局、卒業試験ではショパンのスケルツォ4番を弾きました。)
とまあ、シューマンとは相性が良くない私なのですが
このような長い言い訳を、ラウンジでお客様に話すわけにも
いきませんので、目下「トロイメライ」練習中でございます。
もし、運良く(運悪く?)私のトロイメライを耳にすることが
ございましたら
「ああ、苦労して練習した曲なんだな。」
と、努力をだけでもかっていただければ・・・と思います。
・・・本当は、そんな感想を抱くような曲じゃないんですけどね![]()
